受験の攻略法は努力
最初に…この文章は「未就学・低学年の保護者の方へ」という想定で書かれています。
桜、咲かせるために
「桜咲く」なんていいますよね。受験に成功することを。
これって、よくできた言葉だと思います。
桜が花を咲かすのには、たくさんのものが必要ですよね。大量の土、陽光、養分、風雨から守る準備も。
いろいろなことが必要で、たくさんの努力と、桜の木自身の「伸びようとする意思」も大切ですよね。
だから桜が花を咲かせるために、まず必要になるのが育つための土台…「土」だと思うわけです。
その「土」というのは「努力」のことなんですけど、
「どれだけの時間、真剣に勉強に打ち込んで学ぼうと努力したか」
の、「努力」だと思います。
そうした「努力の時間」が、桜の木の根本を支える「土」になると思うわけです。
「こんだけやったんだから、きっと大丈夫!」という、「信念」と「自信」を支える「根っこ」は、土の中で伸びていきます。
なので、そもそもの「土」がないのなら根が伸びる場所がなく、「土」に染み込んだ養分を自身の力とすることもできません。
「もっと努力すればよかった…」
という後悔はありふれていますけど、
「こんなに努力しなければよかった。時間をムダにした」
なんて後悔する人って、ほとんどいないと思います。
「試されて選ばれて、それでも目的の場所にたどりつた人」って、「努力した人」なんだと思うんです。「運」の要素もあるでしょうけど、その運だって努力したからこその「運」ですよね。
ただ「努力」してくださいといっているわけじゃなく、「できる範囲でできる限りの努力」をというのと、「中身のある努力」を心がける必要もあると思います。
「土作り」の「習慣」を身につけるのに最適なのは、間違いなく「未就学~低学年」の間だと思います。
始めるなら、「今」だと、
お子さんの「桜が咲いた時の笑顔」、今から楽しみですね。
受験のスタートは生まれた瞬間から
と、まあ、そんな感じで書いていこうと思うのは、「受験のこと」です。
「そんなのまだ早いよー。うちは中学近所の公立だから、受験は高校からだしー」
なんて、そんなことでは「遅い」です。
中学受験をするお子さんは、すでに「始めて」いますよ?
なにをかというと、目指す大学を決めて、そこに至るための道を進むことをです。
とはいえ、ここで中学受験に触れるつもりはありません。
うちの子が、中学受験をしないからです。
今のところ、その予定はないという意味ですが。
子ども本人が高学年になって「受験したい、行きたい中学が!」とかいいだしたら考えますけど。
そもそも、家から歩いて五分もかからない距離に、公立の中学校があるんです。
じゃあ、そこでいいじゃん。
と、なりますよね、普通なら。別に悪い話も聞きませんし。
うちの子は「高校受験」とその次の「志望大学の受験」を「想定」した上で、そこに目標を合わせた勉強を進めていこうと考えています。というか、すでに始めています。
「まだ早い、時期が来たら」
そんな考えは、早めに捨てた方がいいと思います。
「今しないことを未来で始めるのは、今始めるより大変だ」
と思うからです。
できる範囲でいいと思いますし、でも、考えているだけではダメだとも思います。
少しでもやっているから、加速度をつけることも容易になります。
何もやってこなかったのに、急にやってきた子と同等のスピードを出せといわれても、お子さんもきついでしょう。
だから、早いうちから準備をした方が「有利」ですし、早いうちからスタートを切った方が、結果的には「楽」になると思います。
だけどそれには、私たち保護者の「力」が必要なんです。
最初の「土」の話で書いたように、下地がないと受験を戦うのは難しいというか、あった方が絶対に有利です。
その下地は、積み重ねでしか手に入らないものです。
そして私たちになら、子どもたちにその積み重ねのスタートを切らせ、「桜の成長」を始めさせてあげることができると思うんです。
志望の高校はどこですか?
お子さんが通学可能な高校。距離的にも金銭的にもです。
が、5つあったとしましょう。
1つは私立A。県内でも有数の進学校で、偏差値も高い。評判も良く、そこに通うことは近隣ではステータスになる。ただ、少しお金がかかる。家から距離もあり、電車通学になる。でも、まだ時間はある。お金の工面をやっていけば…。
1つは私立B。偏差値は低く、良い話も聞かない。でも、お金さえ出せば、だいたい誰でも入れるらしい。家からもそんなに遠くない。自転車で通学できる距離だ。
1つは公立C。偏差値は中の上か上。近隣の中学校から「できる子」が集まってくる、普通科の高校。学校は進学にも力を入れ、先生も生徒に親身になってくれるらしい。部活もそれなりで、「ただやっている」感じではないという。距離的には、バスになるかな。自転車で30分くらいだから、自転車でも通えなくはない。
1つは公立D。工業高校で、車や飛行機を製造する専門的な技術が学べる。偏差値は普通だけど、真面目な校風で生徒たちの評判もいい。子どもが工業系に進みたいのなら、ここで決まり。
最後は公立E。偏差値は中の下か下。自由な校風とは聞くけれど、それは教師や学校が生徒に関わらないという意味らしい。地域の中学から下の方の子が集まってくるという話だ。
で、どの高校に通わせたいですか?
別に、どの高校が正解なんて、そんなことはないです。
でも、中学入学時に「BかEの高校」しか選べないような状態だと、少し困りませんか?
もちろん、中学から猛勉強するという選択肢もあるでしょうけど、もしお子さんが通う中学の半数の生徒が、「小学生の時からA高校やC高校を目標にコツコツと勉強してきた子たち」だとしたら、それでも安心して「中学から猛勉強すればいいでしょ?」なんていえますか?
これまで「コツコツと勉強」できているのですから、中学生になってからもコツコツ勉強するでしょうし、加速度をつけてやるかもしれません。
「努力を積み上げてこなかった」お子さんが、「努力を積み上げてきた」お子さんと競うのは、中学からだと現実的に「すごく大変」だと思います。
「中学受験しないから」
なんて感覚では、お子さんに苦労を押しつける結果になるかもしれません。
中学受験しなくても、高校受験はしますよね?
中学受験をしないからこそ、その先の高校受験を見越して行動をしないといけないと思います。
だって、中学受験をして「いい中学に合格」したような子たちは、近隣の「多少評判のいい普通の高校【C高校】」なんか目指しません。
ということはですよ? 中学受験をしなかった子は、その時点にフルイにかけられ、「残り」の方に振り分けられてしまっています。
そしてさらに高校受験です。
中学受験を成功させた子は除かれた、二度目のフルイです。
そして、「選んだ高校」に入学。
で、「そこ」から大学を目指すわけですか?
どの大学を? どこの高校出身の子たちと競って?
就職もありでしょう。
自由業。フリーランス。クリエイター。
職業はたくさんあります。
子どもたちの人生は、子どもたちのもの。
そんなの、たいていの保護者はわかっていますよね。
ですけど、「私たちの子ども人生なんだから、私たちの人生にも関わってくる」んです。
努力することに、慣れる環境へ
自分たちの子どもには、できるだけ良い高校を選択肢に含ませてあげたい。
そう思いませんか。私は思います。
幸運なことに、私たちにはまだ「時間」があります。
子どもたちに「努力を積み上げることができる場所」を与え、「努力することに慣れる環境」へと導いてあげることが、今からならできるんです。
子どもたちの「数年の努力」が、この先「数十年」の子どもたちの人生を支え、そこに寄り添う私たちの人生を助けるんです。
これは、「とても効率の良いこと」だと思いませんか?
「努力がむくわれるなんて、わからないじゃないか」
そう思われる人もいるでしょう。
でも努力しない人は、「ゲームに参加すること」さえできないんです。
「努力」をしないことには、「始まらない」んです。
私がいっていることは、そんなに目新しくはないと思います。
誰でもいえるような、そして「いうだけなら簡単なこと」だと思います。
だけど私はあなたと同じ、今子育てをして、子どもの将来に悩み、解決策を模索している「保護者の一人」なんです。
子どもの人生に大きく関わってくるだろう事案を、「いうだけなら簡単なこと」で済ませられない状況にいる者なんです。
実際に努力するのは「子どもたち」なんですけど、それをサポートするのは「私たち」ですよね。
中学・高校ならいざ知らず、今の私たちは、子どもたちが力を伸ばしていく助けができるんです。
それはとても、「優位な立場」にいると思いませんか?
私たちの「努力」を、子どもたちの「能力」に上乗せさせることができる「限られた期間」に、今の私たちはいるんだと。
少なくとも今は、子どもたちに努力を求めるより、私たちが努力をすべき時期だと思います。
私たちの努力が、子どもたちに「素直に届く」今のうちに、始めるべきことを始めませんか?
では、また!