【無料の学習プリント】小学2年生の算数_かけ算1
今回のプリントは、「小学2年生の算数_かけ算1」です。
「小学2年生の算数ドリル_かけ算【1】・【2】・【3】」に補足のドリルがあります。
重複している部分もありますが、繰り返しの練習にぜひ活用ください。
九九の習得なしに算数に挑むことはできません
今回のプリントは、かけ算というか、「九九」です。
九九は低学年の算数の中では、ダントツで習得しなければいけない「技術」です。
これまでの小学校での算数は、九九を習得するための下準備であるとすらいえます。
…すみません、ちょっと盛りました。
でも、そのくらい大切なんです。
九九ができないと、この先の算数についていくことはできません。
なるべく早く覚えてもらいたいですね。
九九の覚え方、理解の仕方ですが、これは繰り返して覚えてもらうしかありません。
ですが、多少のコツというか、方法があります。
九九の習得は、できるだけ早い時期に
九九の習得は、2年生とは限らず、1年生でもできると思います。
九九はその字の通り、「9×9」で「81こ」しかありません。
「一の段」はあってないようなものだし、その上、数字が逆になる「2×3」「3×2」とかで、答えが同じなんです。
もうこの時点で、81こも覚える必要はなくなりました。
九九を教える最初は、「2×2」は「2こ」のものが「2つ」あるってことなんだよ?
なんて優しく話しかけ、用意しておいた飴玉4つを、2つと2つに分けて、
「はい、2このアメが…1つ、2つ。質問でーす。アメはぜんぶでなんこかな?」
「よ、よっつ! ね、ねぇたべていいの? さいしょはグレープでいいの?」
と、まぁ、1年生でもこうなりますよね。
これで「2×2=4(ににんがし)」を理解できることが証明されました。
この基本を、2の段で理解を深めせていきます。
「2×3=6(にさんがろく)」「2×4=8(にしがはち)」など。
このくらいなら、5さいくらいでもなんとかなると思います。
なので、かけ算という概念を覚える前に、九九を覚えさせるのも有効だと思います。
九九の理解は、早ければ早いほどいいです。
具体的な覚え方なんですけど、最初は耳で覚えるのがいいと思いますので、九九表みたいなのを、指差しながら読んであげてください。
とはいえ、ただいえるようになった。というのでは意味がなく、「7×7=49(しちしちしじゅうく)」が、ちゃんと量的に思い浮かべられなければいけません。「2×3=6(にさんがろく)」と「7×7=49(しちしちしじゅうく)」では、数字の大きさ…というか「量」が違っていると、意識しながら覚えてもらいたいです。
それはやがて、かけ算やわり算で九九を使う時に必須になる感覚だからです。
最初は「1×1=1」から「9×9=81」を、言葉として覚えていえる。でいいとは思いますが、それは本当に準備運動でしかありません。でもその段階から、九九が進むにつれて「数が増えている」「量が増えている」という感覚は持って欲しいです。
九九の数は、それほど多くない
「2×3」とか「3×2」とか、数字が逆になるだけで答えは同じ。
これは、すぐに教えてあげてください。
「えー、じゃあ、9の段なんか、覚えるの、くくはちじゅういちだけじゃん」
という感じになってもらいたいのです。
九九なんて言葉として使うわけじゃなくて、「6×7」という計算が必要と脳内で指令が出たら瞬時に「42」という数字を導きだす。という利用法なんです。
正直な話、別にいえなくたっていいんですよ。
使えさえできれば。
でもそれには、九九の記憶を脳内に定着させるしかありません。
「しらないこと」は「思い浮かばない」からです。
で、その方法ですが、覚えていない箇所を口に出しながら、何度も頭の中で思い浮かべるというのがいいかと。
いちいち書かなくても、頭の中でビジュアルとして「6×7=42」と思い浮かべればいいと思います。書くより早いですし。思い浮かばないのなら、確認して記憶する。そしてまた、頭の中で思い浮かべる。
なぜ書く必要がないのか。もちろん、「書いた方が覚えやすい」とお子さんがいうのでしたら、絶対にそうした方がいいです。なぜなら、本人が「覚えやすい」と感じているからです。
九九は「使えるように」なれば、それでいいんです。
箸が持てるようになれば、お米をつかめます。持ち方がヘンでも、少ししかつかめなくても、そんなの「最初」は気にしませんよね。それと同じです。
今はまだ九九の「最初」なので、自分のやりやすいようにすればいいと思います。
先ほどもいいましたが、「九九は頭の中で使うもの」です。使う時には頭の中で展開させる道具だから、書くことにこだわる必要はないと、私は考えています。
九九の「記憶」なんて、時間さえかければできます。
難しく思うのは、九九の使用方法です。
「どんなとき」に「どれ」を使うのか。
「九九はしってる。おぼえた。でも、九九のつかいかたは、よくわかんない」という状態のときです。
この状態は、「わり算わかんない」というときに顕著になります。
特に、「余りのあるわり算」が始まったときです。
九九の使い方を理解している子は、「余りのあるわり算」を難しいとは感じません。
なぜなら、ただの「ひき算」だからです。
「47÷6」の答え? 「6×8=48」だから47は48に1たりない、だから答えは「7あまり5」だ。
と、このくらいの計算なら、問題をみた瞬間に解けます。
「6×8=48」を、脳内で反射的に、自動的に扱うことができるんです。
そして「47」と「48」の「大きさ」の関連性を感覚で理解しているから、「47」と比べる6の段は「6×8=48」ということも瞬時に思い浮かぶのです。
九九を覚えたというのは、この「脳内で反射的に、自動的に扱うことができる」状態になったことだと思うので、「口でいえるようになった」「順番にかけるようになった」というのは、「箸がもてた」という状態と同じと考えた方がいいと思います。
九九を覚えていくのは、ここがスタートなんだと。
九九を覚えよう
九九の練習を進めていく過程で、できるようになった部分は飛ばしていいと思います。
2の段がカンペキなら、いちいち2の段の問題をやらせる必要はないです。
あと、「1×1=1」から「9×9=81」まで順番に…というのも、あまり意味がないと思います。
だって、順番でしか九九を扱えなくなると困ります。
「8×7」をだすのに、いちいち8の段を最初から考えるようになったら困りますよね?
順番にこだわるのは、最初の「言葉として発しなければいけないとき」だけでいいと思います。
九九って、順番じゃないです。連続しているようにみえるかもしれませんが、使うときにはしていませんし、孤立している方が便利です。
ある程度記憶の定着が進んだら、練習問題に進みます。
それも順番ではなく、「4×7」とか「8×4」とか「6×3」とか、そんな感じで連続していない問題で進めてください。
連続していない問題がとけるなら、連続している問題だってとけます。
81こ覚えてしまえばいいだけ。
その上、数字を反転しても同じ答えなんです。
「7×9=63」を頭の中に思い浮かべられるなら、「9×7」が「63」であることも一瞬なんです。
九九は、繰りかえして認識し脳内に定着させてしまえば、扱うのはさほど難しくありません。
そして九九は、頭の中で使う「道具」です。
とても大切で重要な道具ですけど、道具は「道具」なんです。
それだけは、あまり意味がない。
使えないと、使う場所がないと、大して重要ではない。
いいかえれば、「九九を使うことが多くの場面で求めらる小学生」には必須の道具であり技術なので、必ず「習得」させて、適切に使えるようにたくさんの練習をさせてあげてください。
九九の習得は、「ここ」がスタートです。
では、また!